特集

~ 孤高のクリエイターが見る景色 ~
DE DE MOUSEインタビュー

最新作『sky was dark』がつい先日リリースされた。約一年半ぶりのリリースとなる本作は、DE DE MOUSE自らのパーソナルな部分を素直に表現して産み落とされた。
最新作についてはもちろんのこと、過去、現在、そしてこれから先についてー。”not”という言葉で、シーンを、自分を、常識を否定・更新しながら挑戦的な活動をみせる彼がどのような地図を描いているのか、話を伺った。

Edit:石井龍(2.5D)


今振り返ると十代、二十代の頃の生活はどのように感じますか?

DE DE MOUSE(以下:D):決して暗いわけではないんだけど自分からアクションを起こせない、夢とか理想だけが高い、ある意味典型的な地方に住んでいる若者ですかね。特別何かに秀でているでもなく、逆に極端に引きこもっているわけでもなく、本当に普通だと思いますよ。自分は生まれ育った街に住んで就職して、人生をそこで終えるということがすごく怖くて……。今となっては子どもを立派に育て、離婚もせずにちゃんと家も建てるような父親を尊敬していますが、当時はサラリーマンには絶対なりたくなかったし、自分に与えられた将来の選択があまりにも少ない気がしていました。

なるほど。

D:自分からアクションを起こして誰の力も借りずに仕事をしていくような勇気がなくて、テレビの中の世界……僕の中では東京なのですが、東京に行けば何でもできると思っていました。子どもの頃歌番組を観てると「歌を歌って、キャーキャー言われて、お金も持っているなんて、なんて素晴らしい世界なんだ!」って思うわけじゃないですか(笑)。そういった子どもの頃に植え付けられた気持ちが今の原動力になっている部分は確実にあって、曲を作ればきっとすぐにレコード会社が食いついて、デビューして、ビッグになるんだろうなという根拠のない自信とそうならなかったらどうしようという不安が常に付き纏っていましたね。

サクセスする方法として音楽が一番の近道だったのですね。

D:自分がそうだからかもしれませんが、音楽を選ぶ人は、何処か地味でコミュニケーションを取るのがあまり得意じゃないと勝手に思っていて(笑)。中学生にもなると進路とかあるじゃないですか? 小さい頃は未来って漠然としたものだったけど、それが大人に近づいてくるにつれてどんどん現実的になって、近い将来自分が超えなければいけない壁が見えてくる。それで自分に自信がなくなってしまったり……。今思い返すと、満たされない部分を将来の自分に託していた気がします。

実際に音楽を仕事に選んだのですか?

D:二十歳ぐらいの頃、TVCM作曲の仕事やっていたんですよ。新人でしたが一本採用されると、一ヶ月分のお給料ぐらいの額が入ってきていましたが、凄く辛かったんです。「自分はどうして音楽をやっているんだろう?」とか。まだまだ若くて名声も欲しかったし、そのうち仕事が自分の中でプレッシャーになってしまい、ただ辛いだけになってしまって。それで辞めさせてもらったんです。そこからはダラダラしたフリーター人生が始まり……。

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DE DE MOUSE

DE DE MOUSE

遠藤大介によるソロプロジェクト。 作曲や編曲、DJに加え、自信の曲のプログラミングやリミックス、映像もこなす。

2012年10月27日、4thアルバムとなる『sky was dark』を自身で立ち上げたnot recordsよりリリース。

DE DE MOUSE OFFICIAL SITE:
http://dedemouse.com

not records online shop:
http://not-records.com