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レペゼンどこでもないインターネット経由のニューエイジヒップホップ
- 電波少女 × Jinmenusagi インタビュー -

2015年7月8日にリリースしたアルバム「WHO」が各CDショップやiTunesといったストアのチャート入りを果たし、7月20日にリリースを記念して行われたワンマンライブも大成功を収めた電波少女。そのアルバム「WHO」にもフィーチャリングゲストとして参加し、自身でもレーベル「インディペンデント業放つ」を設立したJinmenusagi。この新しい時代のヒップホップシーンを牽引する二組にMTV81による取材が執り行われ、その様子が8月15日にMTVネットワーク系列で放映。番組終了後もMTV81ウェブサイトでアーカイブされる。

相反するスタイルで表現している彼らにも関わらず、その関係性は盟友とも言える絆で結ばれている。共通して経験した「ネットでやってるワックな奴ら」というDISを覆し、これまでのヒップホップでは到達することのできなかった高みを見せてくれるであろう両名にMTV81では語りきれなかった話を聞いた。2.5Dで収録されたスタジオライブの様子も全編ディレクターズカット版として公開する。


Interview & Edit:飯寄雄麻(2.5D)


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まずはMTV81の取材を終えての感想をお一人ずつお聞かせください。

Jinmenusagi(以下、usagi):自分が20年以上育った場所にメディアのカメラが入って自分のことを話せたのは感慨深かったですね。どういう反応になるかは分からないですけど、すごく意味のあるものになったなと思って。それを一人じゃなく電波少女とできて、NIHA-CとDubbyMapleもいてくれて……。これから長い付き合いになるであろうその始まりな気がして、達成感とは違いますが、「ここまできたぞ!」っていう気持ちはあります。

電波少女 ハシシ(以下、ハシシ):やっぱり(Jinmenusagiと)一緒で、本格的なキャリアみたいな部分がネットラップからっていうのがあって……。ずっとぶつかってきたのが「ネットラッパーでしょ」みたいな部分だったんで。最近も、うさぎ君だけじゃなくてNIHA-C君とか日本語ラップのシーンで活躍してるし、こういう風にピックアップしてもらって嬉しいですね。不思議な気分です。

nicecreamさんはどうでしょう。

電波少女 nicecream(以下nice):僕は電波少女自体入ったのも3年とかちょっと前で。この界隈自体その時に知ったというか、音楽を聴いてはいたんですけど”入ってきた”という感じで。まだ僕自身も知らない部分とかあって面白かったです。知らない部分とかを見直すいいきっかけになったというか。

7月8日にリリースされた電波少女さんの2ndアルバム「WHO」に、Jinmenusagiさんとの楽曲「Earphone feat.Jinmenusagi」が収録されています。電波少女さんがこの楽曲に対して「思い入れがある」ということを様々なインタビューで言われていますが、なぜこの楽曲に強いに思い入れを持っているのでしょうか。

ハシシ:一応フォローをいれると、それぞれ全曲フューチャリングしてくれた人たちの思い入れがあって、曲自体にも思い入れはあるんです。けど、最初の自分一人で作ってる段階で、今回PVも作ったリードの3曲(MO feat.NIHA-C/Earphone feat.Jinmenusagi/INVADER feat.RAq)は、大事な曲になるなって思ってて。そこに入れるメンバーはスキルもあって自分がその相手に対してそれを一緒にのってもらっても抵抗がない人に頼みました。「Earphone」に関してはPVも想定して出来た時点で「自分が好きな曲になるな」っていうのがあったので、うさぎ君がこの界隈でいったらずっと長い付き合いなんでお願いしました。音楽のことでも常にリンクがあるし、音楽以外のところでも遊ぶし……。

usagi:ファッションもかぶりますしね。

ハシシ:一緒の洋服着てきたりするんですよ、全くコーディネートが(笑)。

usagi:パーカー、Gジャン、みたいな(笑)。

ハシシ:4歳離れてるんですけど、あんまり年下とか後輩って感じがしないというか。仲良いグループがあって、すげーきれいごと言ったら家族みたいな団体で、思い入れ強い人とやりたいなっていう。正直あんまり乗り気じゃないなって思ったんですよ、テーマ的な部分だとうさぎ君のフィールドじゃないから。けど、俺は完成を想定したときに、絶対こういううさぎ君があってもいいなって思って声をかけました。

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“Jinmenusagiのフィールドじゃない”というのは、前向きでポジティブな楽曲という面で?

ハシシ:電波自体明るい曲っていうのが少ないですけど……。曲自体もキャッチーだし、太陽が似合う曲っていうのがあんまりないんで、PVとかもその時点で考えてて。外で撮って、晴れの日に、みたいな。そういうのが撮れたら良いなって思ってました。

そういうオーダーを受けてJinmenusagiさん的にはどういう印象を受けましたか?

usagi:やりづらかったです(笑)。一度歌詞の内容に関してリテイクお願いされたし。

ハシシ:(爆笑)。

usagi:「もうちょっと明るい感じにならない?」みたく言われたので、「これはそういう曲じゃないんだ」ってスイッチを切り替えて。まあ、楽曲とかPVに対する評価を見ていて、結果的には満足してますね。自分の作ったものをフラットに評価できたことがないんですけど、最終的には自分より人がどう感じるかの方が重要な気がするので。

お二組の関係性があったからこそ、最終的にポジティブな楽曲に仕上げることができたのでしょうか?

usagi:リテイクをお願いできる関係性であるっていうのと、お互いにいい感じにぶつかって着地できたんじゃないかと思いますね。たぶん……俺が電波入るとか絶対無理だし(笑)。

一同:(笑)。

PVでも皆さんの楽しそうな一面だったり、Jinmenusagiさんとしては珍しい笑顔だったりが印象的でしたが、楽曲が完成した達成感がPV撮影をあのような雰囲気になったのでしょうか。

ハシシ:自分たちもうさぎ君もこういう一面を見せたらリスナーが喜ぶっていうのがちょっと分かってるんだと思います(笑)。

usagi:ほんとは一日で撮影が終わるはずだったんですけど、天気が悪すぎてリスケして……二回目のときはばっちり晴れてロケもいい場所が見つかって。あの笑顔ってハシシさんが言った意味もありますけど、どっちかっていうと「あぁよかった~、なんとかなるわ~」みたいな……。

ハシシ:開放感(笑)。

usagi:の笑いですね、たぶん。

ハシシ:でも撮影自体も楽しかったです。

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電波少女 - DENPA GIRL -

電波少女 - DENPA GIRL -

2009年、インターネット動画投稿サイトに突如姿を現した数名の個性派MC・TMで電波少女結成。幾度のメンバー加入、脱退を経て、現在はMC担当ハシシとDJ&パフォーマンス担当nicecreamの1MC1DJとして活動している。
ハシシの等身大でリアルなリリックと、キャッチーなメロディーは一度聞いたら耳から離れない中毒性を持ち、ライブにおけるnicecreamのダンスパフォーマンスは、他では味わえない華やかさがありライブならではの一体感を生み出している。
2015年7月8日に、2nd Album「WHO」の発売も発表され、その中からiTunes Storeにて限定先行リリースされた楽曲、“INVADER feat. RAq”は、iTunes Storeヒップホップ/ラップチャート第5位に。“MO feat. NIHA-C”は第2位を獲得している。その他、2nd Album「WHO」は、タワーレコードオンライン予約チャート第2位を記録、USENインディーズチャートの上位にも電波少女の名前が登場。
今、最も注目と期待を集めているHIPHOPCREWである。

http://denpagirl.com/

WHO

WHO

発売日:2015年7月8日
レーベル:redrec / sputniklab inc.
ASIN:B00XBEO472
参考価格:¥2,678
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Jinmenusagi

Jinmenusagi

1991年生まれ、東京都出身。2012年のデビューから全国流通盤アルバム3枚、CD-Rアルバム2枚、3本の無料ミックステープを次々とシーンに送り込みその強靭な制作力と進化のスピードで多くのフォロワー・反響を呼んだ。Ghost Cheek(ゴーストチーク)という変名でビートメイカーとしても活動し、東海岸系のクラウド・ラップやトリル・ウェーブに代表されるようなダークな音使いを得意とする。軽々と理解の範疇を超えてくるような言葉のチョイス・テーマ、徹底的に破壊した後に再構築された"異"日本語フロウが武器だった時代を経て、最近では心地よいメロウな作品性やまっすぐなメッセージを持った一面も垣間見せ、最新アルバム『LXVE -業放草-』に大きな期待を生んだ。

MTV81

MTV81

MTV JAPANが世界的ネットワークを駆使し、海外に向けてジャパンカルチャーを発信するプロジェクト。海外目線による独特の切り口で、日本のアーティスト・イベント・ファッション・カルチャーなどを紹介する、まさにMTVだからこそ可能な世界をまたぐグローバルな番組。

http://www.mtv81.com/