特集

TOKYO IDOL NET「輝ける理由」
~vol.2 Arc Jewel編~

アイドルには、突然輝きを増す瞬間というのがある。もしかしたら多くのファンは、その瞬間を見るために応援しているのかもしれない……。

ライブレポートやポートレートを中心に、写真とアイドルをコンセプトに展開するウェブサイト「TOKYO IDOL NET」とTOKYO IDOL編集部とのコラボ企画がスタート。TOKYO IDOL NETの写真にコラムを添えて、注目のアイドルグループを紹介していく。第2弾でピックアップするのは、Arc Jewel(アークジュエル)に所属する「愛乙女★DOLL(ラブリードール)」「Ange☆Reve(アンジュレーヴ)」「Luce Twinkle Wink☆(ルーチェ トゥインクル ウィンク)」の3組だ。

3組とも8月1日、2日に開催される「TOKYO IDOL FESTIVAL 2015」(以下、TIF2015)への出場が決まっている。

愛乙女★DOLLは2011年3月に本格始動し、現在は7人で活動するグループ。メンバーの変更を重ねながらもレベルの高いパフォーマンスは常にキープしており、Arc Jewelを代表する、ともに歩んで作り上げてきたグループだと言える。TIFには2011年から連続で出場。今年に入ってから4名の新メンバーが加わったが、ライブを重ねるごとに全体のまとまりも出てきており、TIF2015では期待通りのパフォーマンスを見せてくれるだろう。今回のポートレート撮影では、初期メンバーとしてグループを牽引してきた愛迫みゆ、新メンバーとしてグループに加わった太田里織菜に参加してもらった。

Ange☆Reveは愛乙女★DOLL、Doll☆Elements(ドールエレメンツ)に続く「第3のDOLLオーディション」で結成された5人組のグループ。2014年4月にお披露目され、その年のTIF2014に出場を決めている。可愛らしいビジュアルとキレのあるダンスは、王道のアイドルグループというイメージ。今回のポートレート撮影では、最年長としてグループを引っ張る渡辺くるみに参加してもらった。

Luce Twinkle Wink☆は愛乙女★DOLLの4期研究生として活動を開始し、2014年5月に正規ユニットとなった5人組のグループ。全力のパフォーマンスとテンポのいいMCで、常に楽しませるステージを展開する。今年、TIF初出場に加え、11月にはNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンからメジャーデビューが決定しており、人気が加速している。今回のポートレート撮影では、ステージ上できらりと輝きを見せる板山紗織に参加してもらった。

この3組を中心に、Arc Jewelの所属グループには共通の優れた点が見られる。歌やダンススキルの高さ、ステージの盛り上げ方のうまさ、各メンバー個人でのSNS等での発信力の高さなど、いまのアイドルにとって必要な要素を持ち合わせているのだ。それは、Arc Jewelに所属しているメンバー専用のフォーマットや教育があるのではないか? とさえ思えるほど。各グループともにトータルでの完成度が高い。

なぜ多くのメンバーのスキルアップが可能なのか?

この疑問を解決するべく、Arc Jewelを運営するアクアルナ・エンターテイメント株式会社の代表取締役である桂田誠氏に話を聞いてみた。


PHOTO:ワタナベタイシ・Yusuke HOMMA(COLORIST:芳田賢明)(TOKYO IDOL NET
TEXT:荒井敏郎

愛迫みゆ(愛乙女★DOLL)

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先日(7月19日)、Luce Twinkle Wink☆のメジャーデビューが発表されました。おめでとうございます。

桂田 ありがとうございます。Arc Jewelは2011年の4月にスタートさせたので4年と3カ月になりますが、6組のグループが誕生し、そのうち、愛乙女★DOLL、Doll☆Elements、Ange☆Reve、そして今回発表したLuce Twinkle Wink☆の4組がメジャーデビューを達成しました。Doll☆ElementsはDREAMUSICに移籍しており、そちらで活躍しています。

現在、とても多くのアイドルグループが存在する中で、Arc Jewelのグループは多くの面での完成度が高いように感じます。ここまで全体的にいきわたっているところはないなと思っていまして、何かわかりやすいフォーマッットみたいなものがあったりするのでしょうか?

桂田 フォーマットというわけではありませんが、人数的にはなるべく1チーム5人程度にしようと思っていますね。いろんなグループを見てきた中での個人的な意見ですが、グループの人数が7人を超えると華やかさはあるんですけど、名前と顔をひと目見て覚えきれないんです。そこで、ベースは5人だなって考えています。

何かきっかけはあるんですか?

桂田 もともと5人がいいなと思ったのは、東京女子流さん、Dorothy Little Happyさんを見てですね。すごくバランスがよくて、個々が生きる人数だなと思ったので、愛乙女★DOLLも初期は5人でしたし、Ange☆ReveもLuce Twinkle Wink☆もStella☆Beatsも5人でスタートしています。各メンバーの成長のスピードを自分が見て感じられる人数感からはじめたいなと思った部分もあります。ただ、7人態勢にはあこがれていて、新メンバーを加えた愛乙女★DOLLがはじめて7人態勢のグループとなりました。

各メンバーの成長という意味では、パフォーマンスもなのですが、SNS等での個人の発信力も優れているなと思います。個々にコツなどを伝えることはあるんですか?

桂田 基本的に弊社はスカウトを行わずにオーディションでの応募のみにしています。そのため弊社の行っていることや実績やグループについて知っている子の応募が多くなるので、そういう意味では、自分がどうなりたいというビジョンができているのかもしれません。「このグループの何々さんのようになりたい」と思って入ってきますから、近い行動ができるのかなと思っています。

なるほど。それまで見てきたものを真似している感じなんですね。それはわかりやすいですし、愛乙女★DOLLが築いてきたものは大きいんだなと思いますね。

桂田 そうですね。Arc Jewelは愛乙女★DOLLとともに育ってきているので……。

愛乙女★DOLLはメジャーデビュー発表前だったか、2014年のはじめのころのライブを見て、すごくよくなったなと思ったんです。急にそれを感じたんですよね。

桂田 2013年の7月に後輩のDoll☆Elementsがメジャーデビューを先に決めたことがきっかけとなり、愛乙女★DOLLがアイドルシーンで太刀打ちできることは何か? をメンバー自身がより真剣に考えるようになり、「一生懸命ライブをやろう」と覚悟を決めて活動していたころでした。

いまでもその姿が残っている感じがします。

桂田 ずっと愛乙女★DOLLはそこを大事にしていますし、新しくできた後輩グループも愛乙女★DOLLに負けないパフォーマンスをしたいという目標になっています。そして、それぞれ愛乙女★DOLLを継承しつつも各グループの色付けはしています。「どれも王道で差別化できていないよね」って言われることもありますけど、中の部分では差別化できているのかなと思いますね。

確かにそうですね。特に定期公演などを見ていくと、グループのカラーとかメンバーの性格など全然違うものが見えてきて面白いなと思います。

桂田 あえて固定化させるものは作っていないので、活動していく中で自分たちがやりたいことっていうのがコンセプトとして固まっていくのかなと思っています。Luce Twinkle Wink☆のメンバーはアニソンが好きなんですけど、今回NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンというアニソン系の歌手の方が集まっているレーベルからメジャーデビューすることになりました。自分たちの中で、やりたいことややるべきことが決まっていく……。それが最終的に真の意味でのグループのコンセプトのなるかなと思っています。

太田里織菜(愛乙女★DOLL)

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グループの中でやりたいことを実現していくために、具体的にどんなことをしているのでしょう?

桂田 各グループごとに5カ年計画というのを推奨しています。「君たちは何がしたい?」ということろから入って、1年後、2年後、5年後にどうなってる? ってところを考えてもらいます。その目標から、この時期にはこれくらいの箱でワンマンライブをやりたいといったものを決めて行きます。武道館などの大きな会場でのライブを達成している、アイドルグループさんたちのプロセスを参考にしながらメンバーがたたき台を作り、それを元に面談しながら進めます。

まずはメンバーだけで話し合うんですか?

桂田 そうです。そして我々はそれを実現するために、どう具体化して修正していけばいいか、ということを考えます。

基本的にはメンバー主体なんですね。

桂田 そもそもArc Jewel自体が、メンバーがやりたいことを実現するという目的からはじまったプロジェクトなんです。愛乙女★DOLLの「メジャーデビューしたい」「TIFに出たい」という話を最初に聞いて、「それを目標に頑張りましょう」とはじめました。

では、最初からアイドルをやろうという感じではなかったんですね。

桂田 そうですね。10年前に東京に出てきたころ、秋葉原でメイド喫茶や電車男が盛り上がっていて、秋葉原は面白いからここで何かしたいなと思ったのがスタートです。そしてメイド喫茶に行ってみると、メイドさんの中には声優やアイドルをやりたいという子がたくさんいたので、それを目指せる仕組みを作ったらいいんじゃないかというところから会社をスタートしました。例えばメイド喫茶の進化形としてアイドルが働きながら自分のPRとしてステージをこなし、そこから巣立ってメジャーデビューできる──そんな場所があったら面白いのではないか……。それが夢想ではなく、さまざまな縁もあり本当に実現していくことに関われた経験が大きかったかなと思いますね。

かたちは違えどその精神は変わっていないとうことですね。

桂田 そうですね。いまはお店ではないですけど……。いま以上に、昔は大手のオーディションに落ちた子はそれで終わってしまっていたケースがあったと思うんですよ。実際、地下アイドルとかアンダーグラウンドシーンを見ていたら、この人たちもっと上にいけるんじゃないか? っていう子たちがたくさんいたんです。そういう子たちが再チャレンジできる仕組みがあってもいいんじゃないかって思って作ったという点では、いまも変わらないですね。だから、元アイドルさんが結構オーディションを受けてくれたりします。

本気でアイドルを目指したい子が「いたい」と思える場所かもしれませんね。それは各グループのステージを見ていて感じます。

桂田 そうだとうれしいです。「ここでもう1回挑戦してやる!」っていう熱い気持ちを持っている子が多いですね。弊社はまだ若い会社で大手に匹敵するよううな大規模な展開が出来ない場合も多いのですが、そのぶんパフォーマンス面での実力を身に付けて、ファンが楽しんでくれたり、グループやタレントが再度あらためて注目されるようなチャンスを与えられる仕組みは作っていきたいなと思っています。

渡辺くるみ(Ange☆Reve)

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Arc Jewelの各メンバーは、「こうしなさい」というフォーマットによって固められているわけではなく、愛乙女★DOLLという手本を追うことで完成度を上げているのだ。そして、愛乙女★DOLL自体もそれは同じで、新メンバーは元の愛乙女★DOLLという目標に追いつき超えようとしているのだろう。

「やりたいこと」という、いわゆる「夢」を叶えるためにどうするべきか、自分自身が何をしていくべきか、そうした目的意識が各メンバーにきちんと伝わっている結果が、いまの各グループの躍進につながっているのだろう。目的を持った子を集め、目的達成のためのサンプルを元に実現に向けて具体化していく──という、とてもわかりやすいプロセスではあるのだが、それをアイドルという土壌で作り上げているのは驚きだ。そこには、いまの時代に合った芸能音楽ベンチャーとしての面も見えるように感じる。

Arc Jewelの目標は「もっと多くのアイドルの夢を叶えられる規模になりたい」とのことだった。その先陣を切るべく、愛乙女★DOLL、Ange☆Reve、Luce Twinkle Wink☆の夢が少しずつ叶っていくことだろう。その輝かしい現場のひとつとなるのが、8月1日、2日に開催されるTOKYO IDOL FESTIVAL 2015だ。各グループのパフォーマンスを、しっかりと目に焼き付けてほしい。

板山紗織(Luce Twinkle Wink☆)

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ライブレポートやポートレートを中心に、写真とアイドルをコンセプトに展開するウェブサイト。掲載している写真にはExif情報があり、シャッター速度やISO感度などを確認できるといった特徴がある。ウェブサイトの運営のほか、ジャケット写真の撮影やイベント用写真の撮影、ほかメディアへの写真の提供など、写真を中心にさまざまな活動を行っている。